COLUMN

暮らしのコラム

ドラえもんの間取り

2022.01.07

マンガ間取り

国民的マンガの「ドラえもん」。夢のような道具が出てくるドラえもんの異次元ポケットは誰でも欲しくなるの一品ですが、何はともあれ、とにかくドラえもん(野比)宅を見てみましょう。

提供:会援隊 http://kai-en-tai.com/

原作のドラえもんは1969年(昭和44年)に小学館から発行されています。1973年(昭和48年)にTVマンガの放映が始まりました。時はまさに高度成長期時代。当時のサラリーマンが夢に見たマイホームの代表例ともいえる間取りです。玄関脇に応接室があったなんて気づきませんでした。主な居室は和室が中心というのもこの時代の主流だったんでしょう。しかし、時代錯誤と侮れないのがこの和室と床の間です。季節ごとの風物詩であるひな人形や端午の節句を飾ったり、お正月には鏡餅が鎮座したりと日本文化を感じる場所でもあるのです。最近では床の間はおろか和室さえ存在しない住まいが多くなってきましたが、これって実は家族生活に大きな影響を与えているんです。その最たるものが、「子供をしつける場所」がなくなったこと。

お宅ではお子さんをどこで叱っていますか?以前紹介したサザエさんの家でも、波平さんの部屋には床の間が存在し、カツオ君はそこでよく叱られています。のび太君はお父さんよりお母さんに叱られるシーンが多いので、床の間で父親に叱られるシーンは記憶にありませんが、おそらくお父さんが叱るときにはこの床の間を背にして叱るのでしょう。子供が育つ家庭ではこのような住まいの中でちょっと気が引き締まる場所が必要だと思うのですがどうでしょう。

その他、間取りで気になる部分といえば、DKが狭いことと2階の和室の使われ方でしょうか。使われていない応接室といい、使用意図が不明な2階の和室といい、狭いDKも含め、この家族の暮らしぶりにあっていない住まいが現実に多いのも事実。自宅に異次元への出入り口がないご家庭は、もう少し自分たちの暮らしぶりに合わせた住まいにしたいものです。

この機会に自宅の間取りと自分たちの暮らしぶりを考えながら、住まいのリフォームを考えてみるのも楽しいかもしれませんね。