COLUMN

暮らしのコラム

あたしンちの間取り

2022.04.23

マンガ間取り

そろそろ戸建てではなくマンション編も。

ということで、今回は「あたしンち」のマンションを見てみましょう。
「あたしンち」とは、高校生である「みかん」が主人公のほのぼのマンガで、原作は読売新聞の日曜版に1994年から連載が始まり、2002年からTVアニメ化したマンガです。

間取りを見てみますと、一般的な3LDKのマンションなのですが、マンガでは玄関や廊下が以上に広いのです。さらに、キッチン周りがいまひとつよくわからず、筆者の想像も交えた間取りだとお考え下さい。分譲マンションなのか賃貸なのかも不明ですが、一昔前の賃貸マンション風でしょうか。

提供:会援隊 http://kai-en-tai.com/

通常の3LDKのマンションでは、北側(廊下側)に2部屋、南側(ベランダ側)に2部屋で中間にキッチン、バス、トイレといった水回りを配置する間取りが多いのですが、この「あたしンち」は東側の端に位置し窓が設置できる子供部屋が縦に並んでいます。
マンガ「あたしンち」ではお母さんの強烈なキャラクターの影響もあり、子供たちも素直に育っていますが、一般的なこのような間取りでは子供たちが個室にこもりがちになりやすいです。なぜかというと、玄関から帰ってきてそのまま自分の部屋に直行でき、両親が子供たちの帰宅に気が付かない間取りだからです。

それに引き換え、両親の寝室は多用途に使える和室になっています。好き嫌いがありますので両親の寝室が和室にするかどうかはお好きな様式でいいのですが、問題は寝室の場所です。家族が集まるLDKの隣にふすま1枚で区切られた寝室というのが大きな問題。この間取りだと両親の寝室は家族やお客様も気軽に出入りできますし、プライバシーはほとんどないと言えます。

それに対して子供部屋はドアで仕切られ廊下を通ってしか出入りできないというプライバシーが保てる場所にあります。

筆者がこのようなマンションのリフォームを依頼されたら、まず子供部屋と両親の寝室のゾーニングを逆にしたプランを考えます。子供達にはプライバシーは必要ないなんて言いませんが、子供たち以上に夫婦のプライバシーを大切にすることが重要だから。
家族で幸せに暮らしたいならもう少し自分たち(両親)のプライバシーに気を遣った間取りにしたいものです。それは、本当に幸せな家族の実現には、夫婦円満が不可欠だからです。

 

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